ドル建て保険の盲点|通帳を見て気づいた「掛金が増え続ける恐怖」と解約までの記録

骨折入院で気づいた扶養内フリーランスの盲点
目次

毎月、通帳を見るのが怖かった

「そっかー、円安だもんね・・・」「仕方ない、いつかは逆に安くなる時が来るはず」
そう自分に言い聞かせながら、毎月通帳を確認していました。
実際、勧められた時にそう言われていたきがうっすらあるような・・・

最初に引き落とされた金額は、16,703円

それが少しずつ、じわじわと上がっていきました。

17,000円台になり、18,000円台になり、気づけば20,000円を超えていました。

「2万円を超えたらさすがに上がりすぎじゃない?」「2万円超えたらちょっと考えよう」と心に決めていたのに、いざ超えたら「もう少し待てば円高に戻るかも」と思い直したり、解約したら損だし・・・で、様子見以外何もできません。

ドル建て保険とは?加入したきっかけ

ドル建て保険とは、保険料の積立と運用を米ドルで行う保険です。

円建て保険より利率が高い場合が多く、「老後資金の準備になる」として、特に2020年代前半に広まりました。

私が加入したのも、ちょうどそのころです。

長男が1歳の頃に知り合い、2番目の子が同じ年で、5歳に幼稚園で別々になるまでは、子どもが泊まりあったりするくらい仲良くしていたママ友が、保険の仕事を初めて忙しくしていたのは知っていました。

初めに声をかけられた時は、3人目も生まれ、忙しくて聞いても頭に入らないからと断ったのですが、子どもが大きくなって余裕ができた頃、再び「老後のお金、ちゃんと考えてる?」と声をかけられ、じっくりと話を聞きました。

紹介されたのがこのドル建ての積立保険でした。当時は医療保険を探していたのに、「まず老後資金を確保した方がいい」という熱量に押されて、気づいたら契約していました。

掛金は毎月約17,000円。「老後のための投資」と思えば、払えない金額ではない。そう思っていました。

こんなに違うなんて想像できていなかった「円安リスク」

ドル建て保険の説明では、こんなことを聞かされます。

・「ドルで運用するので利率が高い」
・「将来、ドルで受け取れる」
・「円安になれば受取額が増える」

でも、逆のことは強調されませんそんな時もあるけど結局は大丈夫よ、と言った論調です。

しかし、円安が進むと、毎月支払う円の金額が増えていくので、家計に直結します。支払い金額によっては大打撃です。

私の通帳の記録がこれです。

時期月の掛金
加入当初16,703円
数ヶ月後17,000円台
1年後18,000円台
最終的に21,821円

19ヶ月で、掛金は約5,000円(28.7%)増加しました。

最初「月17,000円なら払える」と思って入った保険が、気づけば月2万円を超えていた。これがドル建て保険の、誰もはっきり教えてくれなかった盲点です。

当時、彼女から聞いた話では、別の友人がすごくいいね!と気に入って、家族全員の保険をこちらに変更したのだとか・・・。
私一人でこの金額だから、彼女は今どう思っているのだろうか・・・と通帳を見る度に思わずにいられませんでした。

解約を決めた日

「2万円を超えたらどうするか考えよう」と決めていたのに、損をするのが嫌なのと、いつか円高になるかも?と、21,000円台になっても決断できずにいました。

積立型の保険は、途中解約すると払った金額が全額戻ってこない。「もったいない」という心理が、行動を止め続けていました。

解約を決めたのは、骨折して入院しているベッドの上でした。

痛みをこらえながら友人に保険のことを連絡すると、「医療保険、入ってないよね」と言われました。そのとき初めて、自分の状況をはっきり認識しました。

医療保険に入りたかったのに、老後の備えを熱く語る友人に押されて、ドル建ての積立保険を選んでしまっていた。医療は2番目だったから、入ったら3〜4万円。主婦には高すぎます。
ちょっと後にするね、と言って契約しなかったのです。

私だけかもしれませんが、毎日毎日3人の子どものそれぞれのことで頭がいっぱいで、いろんなことが入って来て、出ていき、常に焦っているような感覚・・・
そんな毎日を送っていたので、もともとそこまでわかっていなかったのに、流れに乗って決めてしまったために、なんだかよくわかっていなかったのです。今思えばありえないですが、当時は必死だったのです。

自分が悪い、悪いけど・・・責任転嫁で申し訳ないけど、医療保険を探していたのに老後資金を勧めてきたその友人に、医療保険のことももっと言って欲しかったという思いと、ちゃんと判断できなかった自分への後悔が同時にやってきました。

退院後、解約の手続きをしました。19ヶ月間で支払った352,582円のうち、戻ってきたのは115,860円。差額の236,722円、約23万円は戻りませんでした

先延ばしにし続けた結果です。


解約してわかった現実

返金された金額はこうでした。

返金内訳金額
返金①36,197円
返金②58,162円
返金③21,501円
合計115,860円

一方、19ヶ月間に支払った総額は352,582円です。

差額は236,722円約23万円が戻ってきませんでした

「損をしたくないから解約できなかった」のに、解約を先延ばしにするほど損失は膨らんでいました。

もっと早く動けばよかった。今はそう思っています。

ドル建て保険が「合う人・合わない人」

ドル建て保険が悪い商品、というわけではありません。ただ、向いている人と向いていない人がはっきりしている商品です。

向いている人

余裕資金がある
20〜30年単位の長期運用ができる
円安・円高の変動に動じない精神的余裕がある
子どもの教育費など、近い将来の大きな出費がない

向いていない人

毎月の掛金増加が家計に直接影響する
教育費など近い将来の出費が多い
解約時の損失に耐えられない
医療保険など、今すぐ必要な保障がまだない

私はまさに「向いていない人」でした。でも、加入前にそれを教えてくれる人がいませんでした。

保険は「誰に相談するか」で結果が変わる

今回の経験で一番学んだのは、保険を紹介してくれる人の利益と、自分の利益は必ずしも一致しないということです。

ママ友は悪意があったわけではありません。でも、自分が信じている保険を勧めたかった。その熱量に、私は押し負けてしまいました。老後は確かに安泰だったかもしれません。私自身、老後の不安はありました。でも先に見るべきところがあったということです・・・。

特定の保険会社に属さない、中立なFPに相談していれば、「あなたの状況にはこの保険は合わない」と最初から言ってもらえたかもしれません。

私が最終的にたどり着いたFPさんは、私の家計状況・子どもの教育費・夫の保険内容をすべて聞いたうえで、「今のあなたに必要なのはこれ」と提案してくれました。

ドル建て保険で23万円の損失を出した後で気づいたことを、これを読んでいるあなたには先に知っておいてほしいと思っています。

👉

まとめ

・ドル建て保険は円安になると毎月の掛金が上がる
・19ヶ月で掛金が28.7%増、解約損失は約23万円だった
・「もったいない」で解約を先延ばしにすると損失は増える
・自分の状況に合っているかどうかを、中立な立場から判断してもらうことが大切

保険は「よさそう」「みんな入ってる」で選ぶと、私のように遠回りします。自分の今の状況に合った保険を、中立な目線で選ぶことそれだけで、大きく結果が変わります。


※この記事は筆者の実体験をもとに書いています。保険の内容・返戻金額は契約内容・解約時期・為替レートにより異なります。詳細は直接ご確認ください。

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